ゆうあいピック茨城大会招致を契機に,県内では障害のあるたくさんの方々がスポーツに取り組む機会が増えました。その流れは,行政関係ではゆうあいスポーツ大会,学校関係では知体連体育大会を中心として今もなお続いています。
サッカー競技においては,平成16年で第10回を数えるほほえみカップミニサッカー大会に約20チームの参加があるのをはじめ,全日本知的障害者サッカー選手権大会(御殿場サマーカップ),同じく東日本大会(静岡ウインターカップ),群馬県障害者スポーツ大会へも参加しているチームもあり,競技レベルも日に日に進歩しています。先に行われた。INAS-FID(国際知的障害者スポーツ連盟)のサッカー選手権大会(障害者のワールドカップ)日本代表へも,選手1名が本県より選出され,本大会で活躍しました。
しかしながら,県外・国外の情勢を見てみると,茨城県での知的障害者サッカーに対する取り組みはまだまだ遠く及びません。先進県では組織の運営が確立され,大会や合同練習会が多数開催されています。ヨーロッパの国々では,クラブチームが地域のスポーツ拠点となり,幼いころから健常者も障害者も一緒にサッカーを楽しんでいるようです。 平成15年度,ほほえみカップミニサッカー大会実行委員会はワールドカップ記念事業を行いました。ミニサッカー大会のほか,水戸ホーリーホックによるサッカー教室,県外大会への茨城代表チームの派遣等,新しい試みに取り組みました。単年度事業ということで行われましたが,今後の茨城県の知的障害者サッカーの振興,普及を考えていく時,これらの取り組みを継続して行い,充実させていく必要があると感じました。
我々は,障害のある人が明るく楽しく積極的に社会参加していく意欲を育てていくとともに,健常者と障害者のサッカーを通じたノーマライゼーションを目標として,ほほえみカップミニサッカー大会実行委員会の,茨城県ハンディキャップサッカー連盟としての組織化を図り,発足させることを決意しました。これによって,より多くの障害をもった方々が,サッカーを楽しめることはもとより,生きがいや充実感をもって生活していけるのではないかと考えます。
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